つれづれ音楽NOTE

ジャズピアノの練習やレッスン、音楽制作のこと等々、気の向くままに思っていることを綴るブログです。

絶対音感

十数年前にブログをやっていた頃に、絶対音感のことをちょこっと書いたことがあります。もうそのブログはありませんので、その時の内容をそのまま転載しますね。

 

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絶対音感

私は幼少の頃から親が音楽をやらせてくれたおかげで、絶対音感がついて、巷で流れている音楽なども、移動ドではなく、きちんとそのキーの音で聞こえてきたのですが、ここ数年になって、あることに気がつきました。

絶対音感って、トシ取ると狂ってくるようなんです(^^;。今では半音〜全音、平気でずれて聞こえてくることがあります。でも、合っている時もあるんです。なので、キーがCやAmの曲だったりすると、逆に不安にかられます(苦笑)。今では必ずピアノで実際に音を出して確かめないと自信がありません。最初に、鳴っている音が何なのかわからなくなった時は、本当にショックでした。。。

絶対音感の人にはきっとわかってもらえると思うのですが、ピッチがおかしい音を聴くと、何の音なのか判断しづらくなって、めちゃくちゃ気持ち悪いですよね。それが今、私はずっとそういう感じなんです。音程が合っているはずなのに合っていないような気がして、本当に気持ち悪いんです(^^;。実はここ1年ほど、弦楽器をやっているのですが、自分の感覚でチューニングしてみると、かなり高めになるということがわかりました。フレットがないので、ポジション移動なんかすると、かなり高めの音程で弾いていて、開放弦を弾いた時に、えっ!?っていう感じになります(^^;。

私の回りにいる数少ない絶対音感の知人は皆、私よりも年下なので、絶対音感ってトシ取ると本当に狂うものなのか、それとも自分だけなのか、その辺が実際どうなのかわからなくて、とても知りたいところです。もしたまたま私よりも年上(いくつなのかは書けないけど(^^;)の絶対音感の方がこれを読んで下さっていて、自分もそうなんですよ!という方がいらっしゃったら教えて下さい。  

November 17, 2005

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 この記事を書いてから13年たちましたが、今の私はほぼ全音上に聴こえています。例えば、キーFならキーGに聴こえます。中途半端なピッチではなくなったので、聴いていて何の音なのかわからないという気持ち悪さはなくなりました。

でも、ピアノを弾いている映像を見ながら演奏を聴くと、鳴っている音(自分が聴こえる音)と押さえている鍵盤が違うので、それはやはり気持ち悪いです(苦笑)。

この記事を書いた時は結局誰からも反応がなく、当時はまだツイッターのようなSNSも無かったので、絶対音感ってトシを取ったら狂うものなのかということがわからなかったのですが、その後数年たってからネットで検索してみたところ、やはり加齢によって上がって聴こえる人が多いという研究結果があることがわかりました。(低く聴こえる人もいらっしゃるようです。)

悲しいことだけど、加齢では仕方がないですね。1ステップ、変換する作業が入るようになって、耳コピが不便になったり、演奏中メンバーの音にとっさに反応するのが難しくなったりしましたが(特にフリーインプロのように無調だったりキーが決まっていない曲の時)、自分でそのことを受け入れるようにしたら、気持ちが少し楽になりました。

まあしかし、昔は楽譜と実音が異なる移調楽器というものは自分には絶対できないと思っていましたが、今ならソプラノサックスのようなB♭管なら違和感なくできるかもしれないです(笑)。

 

絶対音感の人は相対音感がないって誤解されていることがあるようですが、相対音感もあります。というか、これは小さい頃から音楽をやっていてキーの概念があったからだと思うのですが、例えば他のキーをキーC(ここでは移動ドの意味)として聴くのは難しくありません。つまり、基準音が自分の中にあるか外にあるかの違いだけです。

(キーの概念がない絶対音感の人には難しいかもしれませんが、絶対音感のある人ってほとんどが幼少時から音楽をやってる人なので、全調のスケール練習もしていると思うし、たぶん同様の方が多いのではないでしょうか。)

ただ、移動ドとして聴く時は思考モードを別のものに切り替えるって感じになります。スイッチをONにするというか。普段スイッチをOFFにしている状態だと、そのままの音(固定ド)で聴こえます。

ただ、私の場合は固定ドでも常に度数は同時に理解している(ドレミファソラシではなく1234567で意識している)から、自分が演奏する時に移動ドで考えることはほぼなく、使う場合というとレッスンで教える時に生徒さんが移動ドだったら移動ドで言う時があるっていうくらいです。

 

相対音感の場合はキーC(移動ド)から別のキーに移調する(というのが的確な表現かどうかわかりませんが)ことが多いと思うのですが(もちろん相対音感で固定ドの方もいらっしゃいます)、今の私の場合は、それでもやはりスイッチをOFFってる方が楽で、耳コピ等で聴く時にほとんど、聴こえてくるキーから別のキー(全音下)に移調するということをやっているのでちょっとややこしいんですけどね。それはそれで、頭を使う訓練をして老化防止に役立っているとポジティブに考えればいいのかな^^;。